日本人の誇りでもある日本刀ですが、室町時代の後半になると、人々から没収するという試みがされていました。その一回目とされるのが、1588年に豊臣秀吉によって行われた「刀狩り」です。百姓たちが武器を持っていると、一揆などを起こしかねない・畑仕事を怠けるから、というのが理由です。
武具の類を停止すると発表していますが、正しくは刀と脇差です。弓矢など神事で使用しますし、鉄砲も狩りをするために必要です。
つまり、同じ武器であっても日本刀を持たせておくことによって百姓の自尊心が高まり、反抗的になると考えられていたのです。
とは言え、法律を厳しくすればするほど、抜け穴だらけになって効果がなくなってしまいます。場所によっては、武具を返還したこともあったそうですし、新たな武具の保持を見逃したということもあったとされています。